映像学科Department of Film and Media

[最優秀賞]
菊地俊太|Takuma
秋田県出身
山本コージゼミ
インスタレーション

人の本質と距離感の関係性を追求するテーマのもと制作した。対象としている人物は私の一つ年上の先輩である藤原拓馬。彼の二面性や芯が距離を縮めていくことで見えてくる作品にした。この作品は彼に限ったことではなく、誰しも持ち合わせている考え方があり、そういったものは表面上だけでは判らないため、向き合い続け、距離を縮めていくことによって判ってくるものだということを伝えるものとなっている。


山本コージ 教授 評
タイトルにもなった人物の名はTakuma。菊地俊太の尊敬できる先輩であり彼に新しい価値観を与えた人物である。人格を形成する画像の集合体からモザイクアートを構成することで多面性を表現し、彼は人との物理的距離と情緒的距離の関係を画像から捉えられるイメージ(人格)の違いから分類。「近づく」ことでその人の本質を知ることができるインスタレーションを完成させた。卒業制作という枠ではなく、今の時代に残すべきコンテンツとは何かを自問自答し続けた。今の世の中SNSでは発信する人格の本質など捉える必要もなく、表層的な会話やコメントで埋め尽くされていることに危機感を覚え、菊地俊太は彼以外全く知らない、興味対象でもない「Takumaの人格」との「体験」を通して、あらゆる人に近づいてみないと分からない「何か」を感じ取ってもらいたいのだ。